指揮官涙!歓喜の胴上げ!東北の反撃耐え凌いだ古豪・東北学院が、17年ぶりの全国へ!:宮城
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[6.4全国高校総体宮城県予選準決勝東北高0-1東北学院高宮城スタジアム]
 平成29年度全国高校総体「はばたけ世界へ南東北総体2017」サッカー競技(宮城)の宮城県予選準決勝が4日に行われ、東北学院高が東北高を1-0で下して、17年ぶり10回目の全国総体出場を決めた。地元で開催される全国総体への宮城県の出場枠は2。準決勝のもう1試合で勝利した仙台育英高と古豪・東北学院が予選突破を果たした。
 前半ペースを握ったのは東北学院。大きな存在感を放ったのはキャプテンMF小林航(3年)だ。昨年の国体宮城県少年男子チームで早生まれ2年生としてキャプテンを務め、個性の強いベガルタ仙台ユース1年生などを一つにまとめ上げたMFは、この日も多くの選手に的確な指示や、励ましの言葉をかけ続けた。
 前線に正確なパスを出し、決定機を作ったかと思えば、ピンチの時には体を投げ出してクリアをする。「チームが分散しかける時もまとめてくれる」と橋本俊一監督の信頼も絶大のキャプテンは、ピッチを所狭しと走り回った。
 東北学院には小林の他、もう一人飛び抜けた選手がいた。ベガルタ仙台ジュニアユース出身で、「元々FWだったが、左サイドバックで使ったらうまくハマった」というDF佐藤大河(1年)も持ち前のドリブル突破とクロスから決定機を演出。「キックが持ち味なので、クロスやシュートを見せられるように意識しています。FWでの景色とは違って新鮮です」と語る佐藤大もまた、強烈なインパクトを見せた。
 そんな東北学院に大きな決定機が生まれた。17分、スローインからゴール前で混戦になり、ボールを拾ったFW加藤健登(3年)が一度後ろへボールを下げた。するとパスを受けたボランチのMF村上昂生(3年)がグラウンダーのシュートをゴール左隅へ決めて、東北学院は先制に成功。前半をリードして終えた。
 ところが後半、東北はびわこ成蹊スポーツ大GK田中勘太(16年ベガルタ仙台特別指定選手)の弟で長身を生かしたポストプレーとパワフルさが持ち味のFW田中鉄平(3年)にロングボールを入れて決定機を作るようになり、流れは東北へと傾き始めた。
 前半多くの決定機を作った佐藤大は肉離れの負傷からの復帰戦だった上に「足のことを気にせずやれるところまでやって、ダメなら変われば良い」とオーバーペースで試合に入ったため、後半20分で足が攣ってしまい途中交代。その他の選手も東北の猛攻をしのぐ間に次々と足が攣り始め、足が攣った選手を次々と交代させざるを得ない展開となった。
 キャプテン小林も途中足が攣ったが、自力で立ち上がった。「仙台育英や聖和学園とは違って、全国へ行くのが当たり前のチームではありません。どうしても全国へ行きたくて、その思いが強かったから耐えられたのだと思います」と語る小林をはじめ、東北学院の選手は集中を切らさず東北の猛攻をはね返し続けた。
 時にはMF前田吉里(3年)や途中出場のFW佐藤未勇(2年)がカウンター攻撃から決定機も作った。そして、1点のリードを守りきって試合終了。笛が鳴ると両チームとも多くの選手がピッチに倒れ込むほどの大熱戦だった。
 東北学院は元仙台MF千葉直樹、現仙台GKシュミット・ダニエルなどのプロサッカー選手を輩出した古豪の私立男子校だが、2000年の全国総体出場を最後に長らく全国の舞台から遠ざかっていた。昨年は宮城県リーグ2部への降格も経験(1年で1部に復帰)するなど、苦しい時期もあった。それだけに試合後、選手たちは喜びを爆発させ、「飛ばないヤツは共学~!」と雄叫びを上げ、橋本監督の目からは涙。まだ優勝していないにもかかわらず、指揮官やコーチ陣が胴上げされ、宙を舞った。17年間の思いはそれだけ強かったのだ。橋本監督は「今週末10日に『シュミットダニエルを囲む会』を行うのですが、良い報告ができます」と目を細めていた。
 東北学院は県内屈指の進学校のため、例年6月の県高校総体が終わると、3年生の多くが引退し、勉強に専念するが、引退は2か月先に伸びた。「全国には長く出られていませんが、育英や聖和だけじゃない、東北学院もいるぞ、というところを見せたいです。タフで走りきるサッカーを全国に見せたいですね」と語る小林。今のメンバーで戦える最後の大会となる地元開催の全国総体。東北学院の意気込みは並々ならぬものがある。
   
(取材・文 小林健志)